「卵はひとつの・・・」[14]
GMでーす.
この投稿を書いてるのは10月.この記事のタイムスタンプを11月にしていますから、ちょっと時事ネタは書けません・・・
今回は問題の核心に迫りますよ.
リスク商品って(債券編)5
宿題再掲>
「10年物の国債を発行と同時に額面100万円分買ったとして、1年後に売却することを考えた場合、リスクのない金融商品とはいえないのですが、それはなぜでしょうか?」
さて、またまた問題を単純にするために、10年後までの市場金利をずっと3%だと考えます.ここで考える金利は1年単位の金利です.1年後も3%、2年後も 3%、10年後も3%とします.1年単位の金利ですから、2年で年単位の金利が3%ということは、100万円はだいたい106万円になっていると思ってく ださい.
つまりこの国債のどのキャッシュフローを割り引く場合も年単位で3%の市場金利を使いって良いということです.
従って、この国債の現在価値は、クーポンレートが3%で市場金利が10年後までずっと3%ですので、 100万円ということになります.まあ、あたりまえといえば、あたりまえですが・・・
今回の宿題は1年後にこの国債を売却することを考えた場合に、その受け取り金額が確定していないことを説明することですので、 実は現時点でのこの国債の現在価値100万円というのは本質的なことではありません.ですがこれからの説明がやりやすくなりますので、言及しました.
さてさて、いよいよ1年後のことを考えるときがやってまいりました.1年後に売却するということは、1年後の現在価値を計算することです.1年後の現在価値を計算するには1年後の市場金利を知る必要があります.
知る必要がありますが、まずは、いまの市場金利(10年後まで3%)が変わっていない場合を考えます.1年後この国債の償還までの期間は9年になっています.9年後まで市場金利は3%だといういうことですね.クーポンレートが3%で固定で変更ありませんから、満期までの市場金利が3%ということは、1年後における現在価値は100万円ということです.
では、1年後、市場金利が(9年後までずっと)4%になっていたらどうでしょうか.もはや100万円でないことだけは確かです.クーポンレートが3%で市場金利が4%ですからね.具体的な計算は示しませんが、100万円より安くなっています.
では、 2%ではどうでしょう.こちらももはや100万円ではありません.100万円より高くなっています.
このように1年後、売却できる価格(1年後の現在価値)は1年後の市場金利の水準によって異なることがわかりました.では1年後の市場金利の水準はいくらなのでしょう?
これこそが、「リスクのない金融商品といえない」ことの説明です.1年後の市場金利の水準なんて、現時点ではだれも知ることが出来ません.上昇しているかもしれませんし下がっているかもしれません. したがって、1年後のキャッシュフロー(売却価格=現在価値)が現時点で確定していないわけですから、「リスクのある金融商品」ということになるのです.
ながながと、説明してしまいましたが、ご理解いただけましたでしょうか.





