この記事は2022年1月25日に配信されたメールマガジンを再掲載したものです。
※記事中のリンクについては配信当時ではなく、最新データとなっております。

金利上昇=バリュー株相場の理由は?暴落はいつ止まる?

今年に入り、相場は試練を迎えています。主な要因は、米国の金利上昇です。特に、成長株(グロース株)の下げがきつくなっています。

では、なぜ金利が上昇すると、成長株が売られるのでしょうか。
まず、金利上昇を言い換えると、お金を借りる際のコスト(金利)が上昇するわけですから、“お金の需要が高まっている”と言えます。

成長株というのは、株価に対する目先の収益や配当は少ないが、今後の成長が大きく期待されているという株です。つまり、成長株の価値は、将来の成長にあるわけですが、配当などの目先のお金にはあまり期待できません。
ところが、お金の需要が高まってくると、目先のお金に対して将来のお金の価値が下がります。これが、成長株が逆風となる要因の一つです。一方で、目先のお金(配当金)の価値は高まりますので、高配当株に代表される割安株(バリュー株)が有利になります。
また、金利上昇は基本的にはインフレ(物価上昇)と連動しますので、既に資産を持っている企業には追い風です。その意味では、低PBR株などの割安株(バリュー株)が相対的に有利になります。

それでは、バリュー株の物色動向を、株マップ.comの「ファクタートレンドマップ」で観察してみます。
以下のマトリクスは、横軸が配当利回りのグループを表していて、右側に行くほど高配当利回りのグループとなります。縦軸は、業種です。(集計期間2021/10/22~2022/1/24、リターンは、対TOPIXの相対値)
これを見ると、最も高配当のグループ10が明らかに過去3ヶ月の株価のリターンが高いことが分かります。業種でいうと、「運輸・公共」が顕著で、海運業が寄与したものと推測できます。

次に、横軸の項目を「PBR」にします。

この場合、左側のPBRが低いグループのリターンが相対的に高いことが分かります。このように、足元ではバリュー株の成績が良かったことが分かります。
さて、バリュー株が有利だったのは分かりましたが、全体で見ると、バリュー株も含め暴落に近い状況です。果たして今、投資すべきタイミングなのでしょうか。
東証一部の加重平均を算出し、東証一部全体を一つの株式会社のように見ると、
PER(今期予想)=14.67倍、PBR=1.36倍、配当利回り(今期予想)=2.34% ※2022/1/24引け値時点
程度となっています。
この水準は、昨年の年初の水準と同レベルです。すなわち、まだ“ここが底”と言えるほどは下がっていません。しかし、海外と比較すると指標面の割安さが明確ですし、長期的に見ても割安感がある水準にありますので、2万7,000円前後の水準は買いの好機として捉えたいと思います。

my株 厳選スクリーニング

高配当利回りとPBRをメインにバリュー株にフォーカスします。バリュー株の中でも、足元の業績が上昇基調の大型株に絞り込みます。
▶ バリュー株かつ足元の業績が上昇基調の大型銘柄

・今期予想PER(倍):15以下
・直近四半期実績PBR(倍):1以下
・今期予想配当利回り(%):3以上
・前年同四半期比売上高変化率(%):0以上
・前年同四半期比経常利益変化率(%):0以上
・時価総額(億円):1000以上
・並び替え:my株総合スコア(降順)

スクリーニング結果は日々変動します。投資の最終決定は、ご自身で判断されるようお願いします。

my株・株マップYouTube【公式】チャンネルより

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株マップ活用特集

株マップ.comにはコンテンツを使いこなすための活用特集があります。
連載となっていますが、目次がありますので見たい内容だけでも閲覧できます。

今回は「第14回:銘柄探しを使いこなす、詳細スクリーニング編!」をご紹介します。

簡易スクリーニングとの最も大きな違いは、扱える指標の多さだ。
簡易スクリーニングでは、8つの指標だったが、詳細スクリーニングでは、22個の指標を使うことができる。
財務指標系を始めとして、テクニカル系の指標まで、通常使う分には必要十分なものが用意されている。各指標については、指標名のリンクをクリックすると、説明が表示される。
詳細スクリーニングでは、スクリーニング結果を並び替える時に、複数の指標で評価することができるのも簡易スクリーニングとの違いの一つだ。
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