この記事は2022年12月27日に配信されたメールマガジンを再掲載したものです。
※記事中のリンクについては配信当時ではなく、最新データとなっております。

2022年の株式市場を振り返る、来年の展望は?

2022年の株式市場を振り返る上で、まず、my株の業種別ランキングを見ます。

前年比で見ると、上昇率が大きかった順に、鉱業、銀行業、保険業、空運業、卸売業となります。
鉱業はウクライナ情勢による石油価格上昇で石油関連銘柄、銀行業、保険業は高配当株と足元の日銀の政策変更による金利上昇観測、卸売業は商社を中心とした高配当株が寄与したと考えます。
下落率で見ると、電気機器、サービス業、精密機器、金属製品、ガラス・土石製品となります。主に、半導体市況の悪化懸念、原材料価格の上昇による利益減少、買われすぎた成長株の失速などが要因と考えます。
少し意外だったのが、1年前の水準と比較するとまだかなり円安ですが、株価を見ると円安恩恵と言われる輸出関連株の成績が悪かったことです。円安メリットはあまり株価には反映されず、足元の円高への戻りは株価に大きくマイナスに働いている印象があります。

続いて、株マップの株式トレンドマップを見ます。
過去1年で見ると、「割安株」のカテゴリーが明らかに株価のパフォーマンスが良かったことが分かります。
さらに、ファクタートレンドマップで見てみます。
配当利回りが高いグループのパフォーマンスが良かったことが明らかです。

まとめると今年は「内需関連を中心とした割安株、高配当利回り株の株価が好調だった」と言えるでしょう。
金利上昇局面では、成長株より割安株が優位と言われますので、米国の金利上昇を受けた結果だと考えられます。

さて、来年はどうなるでしょうか。
米国の金利上昇は打ち止めになる公算が高いですが、年中盤までは利上げが続き、利下げが始まるのは年後半との観測が一般的です。国内では、日銀の金利政策に対するスタンス変更で金利上昇懸念が高まっています。この状況を考えると、為替は円高傾向、銘柄は引き続き内需系、割安株、高配当株というのが素直なトレンドだと思います。一方で、半導体関連を中心とした外需関連株は業績自体は崩れておらず、将来懸念が先立つ形で売られすぎている感も出ています。来年、半導体市況や自動車販売等で明るい材料が出てくれば、大きく反発することも期待できるかもしれません。

my株 厳選スクリーニング

来年の見通しも踏まえ、シンプルに高配当株でmy株スコアの高い銘柄を抽出します。今年の株価変動率を基に、順張り指向、逆張り指向に応えられるようにしました。
▶ 高配当株でmy株スコアの高い銘柄

 ・今期予想配当利回り(%):3以上
 ・25日平均売買代金(百万円):100以上
 ・my株総合スコア:950以上
 ・並び替え: 過去1年株価変化率(%) 降順

初期状態では、高配当、高スコアの銘柄が今年(1年間)の株価好調順に表示されます。
「前年比(%)」のタイトルをクリックすると、前年比で昇順になりますので、今年の株価が大きく下落した順になります。
順張り指向の銘柄、逆張り指向の銘柄を組み合わせるのも良いと考えます。

※スクリーニング結果は日々変動します。投資の最終決定は、ご自身で判断されるようお願いします。

2023年ヒット予測商品に関連する銘柄の株価は上昇する?

11月配信で好評だった「日経トレンディ2022年ヒット商品から1年間の株価を分析してみた」。今月は「日経トレンディ2023年ヒット予測ランキング」からヒット予測から株マップが注目する製品やサービスの関連銘柄をピックアップしてご紹介します。

■炭酸割ビール「カスタムビール」(3位)
サントリーがビールを炭酸で割って味わいや度数を自分好みに変えられる「ビアホール」を発売。割るビールという新しいビールの飲み方を提案することで、カスタマイズや共有を大切にするZ世代にも訴求。
<関連銘柄>
サントリーBF(2587)
アサヒHD    (5857)
キリンHD    (2503)

「ビール離れ」から「ビール人気」になれば、ビール各社にとってポジティブ。新しい形のお酒のトレンドが居酒屋などへの集客にもつながることも期待したい。

■オールエンタメ超高層ビル「東急歌舞伎町タワー」(5位)
巨大な高層ビル丸ごとでエンタメを発信する、今までにないコンセプトを掲げた商業施設が2023年4月、新宿・歌舞伎町に誕生する。ビル全体で一つのコンテンツを推す仕掛けで、国内外から集客を狙う。
<関連銘柄>
東急        (9005)
東急建設    (1720)

東急といえば渋谷や東急線がメインだが、このプロジェクトが成功すれば、新たなテリトリーの開拓として大きな意味を持つかも。

■肉は水素が一番うまい!?「水素調理レストラン」(6位)
H2&DX社会研究所が専用機器を販売しているが、上場してないため水素調理の共同研究を始めたトヨタとリンナイをピックアップ。
<関連銘柄>
トヨタ      (7203)
リンナイ    (5947)

水素が様々なものに応用できるようになる一つのステップとして捉えれば、可能性を感じる。

■ゲーム実況は行動を起こす“モノ言う視聴者”が主役に「ライブゲーム」(7位)
国内ではスマホゲーム実況配信プラットフォームを運営するミラティブがけん引するが、上場していないためミラティブに出資するMIXI、カヤックをピックアップ。
<関連銘柄>
MIXI    (2121)
カヤック    (3904)

ゲーム関連のトレンドは株価のテーマとしても常に影響力が大きい。ライブゲームのヒットの成否と関連銘柄の株価動向に注目したい。

■バッテリーシェアリング「Gachaco」(16位)
電動二輪車用共通仕様バッテリーのシェアリングサービスを提供する(株)Gachacoから出資比率の高いENEOS、Hondaをピックアップ。
<関連銘柄>
ENEOS  (5020)
ホンダ      (7267)

EVの時代に向けて期待感が高まるサービス。二輪車からスタートして、電気自動車への応用まで発展すれば、世の中を大きく変えるサービスになる可能性を感じる。

いかがでしたか。新商品がヒットしたりブームになると、その企業が注目されて関連銘柄の株価が連動することもあります。ご紹介した以外にも2023年にヒットしそうな商品やサービスの中から注目銘柄を見つけるのもいいかもしれません。その際は、my株のウォッチ銘柄に登録しておくと便利ですよ!

ランキングや製品概要については日経トレンディ2022年12月号「2023年ヒット予測ランキング」を参照しました。

my株・株マップYouTube【公式】チャンネルより

●最新動画のお知らせ
▶ 年末スペシャル 「年末スペシャル どうなる!?2023年の株式市場」
▶ 目からウロコの株式投資入門 第9回「金利、物価、為替と株の話」

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今月も「株マップ活用特集」はお休みします。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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